第9号2016.09 | Oasis Heart(ニューズレター) | 夜間透析と透析 東京都北区の田端駅前クリニック

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Oasis Heart 2016.09


第9号 2016.09

院長のとっておきの話

現在の週3回4時間の透析では透析が足りない!


田端駅前クリニック
院長 青木 竜弥

前回8月号で紹介したHDP(Hemodialysis Product)の数値は72以上が理想的ですが、72を確保しようとすると、週3回では1回8時間の透析が必要になります。施設透析ではなかなか困難ですが、少しでもそれに近づけたいと思い、長時間で、かつできるだけ血流量をあげること推奨していることをお話ししました。

*HDP=(1週の透析回数)2×1回の透析時間

人工透析にも実現できないことが

人工透析や関連する医薬品の技術革新は著しく、患者さんも長生きできるようになってきましたが、それでもまだ人工腎臓には限界があります。

たくさん透析をすることは必要なのですが、そうすれば、それだけ活力を維持するために必要な成分もたくさん流出してしまうということです。

腎臓のように、選択的に不要なものだけを排出することが難しいのが現実です。

大切な物質がいっしょに流出する

活力を維持するために必要な成分の代表がタンパク質・アルブミンです。血清アルブミンは3.8g/dl以上を維持できるように管理をしています。そのほか、エネルギーを産出するためには、代謝の各段階で様々な物質が介在しています。それが、ビタミン類や鉄、銅、亜鉛などのミネラル類、そしてアミノ酸類です。これらの成分が不足すると、体内の活性酸素が増えたり、免疫力が低下する、エネルギーの産出が不足し倦怠感をもたらしやすくなります。

そこで、しっかり透析をすることとしっかり食べること、この両輪が必要になるのです。

栄養摂取が不足している

ここからは、機会があればまたジャンキーさんにお願いしたほうがよいかもしれませんが…。

飽食の時代と言われ、これだけ食料が充足しているにもかかわらず、現代人の食生活は多くの大切な成分が不足している状況です。

加工食品やコンビニのお弁当などの食事が続くと、大切なミネラル分が不足してくるようです。NPO法人「食品と暮らしの安全基金」の出版する『食事でかかる栄養失調』によると、朝食にパン、昼食、夕食をコンビニ弁当ですませると、必要なミネラルが半分くらいしか摂取できないという報告があります。

コンビニ弁当が悪いわけではありませんが、不足するミネラルを補う工夫が必要なようです。

旬の時期を大切に

また、現在は、季節を問わず様々な食材が生産流通されていて、一見便利で、いつも食に対する欲望を満たしてくれているように見えますが、財団法人日本土壌協会の資料によると、多くの野菜で昔に比べて含まれる栄養素が減少しているようです。

野菜は、旬の時期とそれ以外では含まれる栄養分も異なっているようで、9月のホウレンソウに含まれるビタミンCは、12月のそれの1/4にすぎないという報告もあります。

夏にホウレンソウでビタミンを摂取しようとすると、冬の4倍食べなければいけないことになってしまいます。カリウムも多く、いくらポパイでもそんなにたくさんはいただけませんね。

透析ナースのコラム

今日もお変わりありませんか?体が喜ぶ体操シリーズ(第3回)

免疫力アップの「あ・い・う・べ体操」

先日、HANAナーシングセラピーの友からFacebookで送られてきた情報です。

九州の歯科医ですが、みらいクリニックというところが紹介されていました。口と鼻は病気の入り口、鼻呼吸で免疫力アップだそうです。この先生は、できるだけ薬に頼らない治療法を勧めていることで有名です。簡単なので、一度やってみてください。「あ・い・う・べ」体操です。

運動をする前の準備運動は筋肉、骨、腱を柔軟にし、呼吸を整えること、自律神経の働きにも良い効果をもたらし、マッサージ効果も高めます。今までも経験しましたが、男性陣はおすすめしてもなかなか実践されない方が多く、この機会にぜひトライしてください。

次は肩のこりをほぐします

このストレッチをこなした上で、さて今回は透析後の肩こりをほぐしてみましょう。

4時間、5時間と穿刺された腕を意識して動かさないよう気をつけるのは大変です。意識しすぎて腕だけではなく、肩から首、そのうち頭痛が出現することもあります。両腕を広げたくても、透析中は容易にできないので、1回目にご紹介した、肩上下10回をやってください。

透析が終わったら肩甲骨の閉じ開き

終了後は肩甲骨の閉じ開きで筋肉をほぐしてください。いずれも運動の時は呼吸法を忘れず、力を抜くときに「息をはく」を行ってください。

まずは、①仰向けに寝て、両腕を腰の位置におろしリラックス、②ゆっくり両腕を真上に上げていき、③ゆっくり床につくまで左右に広げる、④この逆の動作で、両腕をもとの腰の位置まで戻してくる、これを4、5回、ゆっくり行うのがポイントです。血のめぐりが良くなり、肩から背中にかけてじんわり温かくなってくると思いますよ。(透析ナースじゃいこ)

透析医療の秘密

近未来の透析液・水素水と「水素水透析」

数回にわたり透析用水の話を書いてきましたが、ご理解いただけたでしょうか?ET(エンドトキシン)との戦いに勝利し更なる良い透析水を求め、日々アンテナ巡らせている次第です。最終回の今回は、近い将来当院でぜひ導入できればと思う水素水透析をご紹介します。

水素水って何ですか?

巷ではハイボールがよく飲まれる昨今です。ウイスキーの炭酸水割りです。この炭酸水は水に二酸化炭素を溶かしたものですが、水に水素を溶かしたものが、そう水素水です。

細胞を酸化させる活性酸素に除去効果

スポーツジムでは、水素水が常備され、皆がこぞって飲んでいるそうです。何故に水素水が身体に良いのかご存じですか?

例えば、リンゴって切ったばかりだと切り口は綺麗ですが、時間がたつにつれ汚くなります。これが酸化です。鉄が錆びると同じように人間や生物の細胞も酸化していくのです。この酸化を防止する抗酸化作用が強い水素水を飲むことが良いとされ、こぞって飲んでいるのでしょう。

もう少し体の仕組みを解説しますと、人間の体の細胞の中には「ミトコンドリア」という細胞小器官があります。このミトコンドリアが糖や脂肪をエネルギーに変えてくれます。そんな、ありがたい存在ですが、エネルギーを作るときに活性酸素という「毒」も作ってしまいます。活性酸素の増加は老化や生活習慣病、ガンなどの原因になります。この悪玉活性酸素の除去効果があるのが水素水なのです。

水素水透析への期待

慢性腎不全、透析患者さんでは慢性炎症、酸化ストレスが増幅しており、これが心血管合併症、感染症などによる高い死亡率の原因になっていると想定されているそうです。

透析をすることで起こる酸化ストレスは、透析液に起因します。そこで透析液を水素水で製造することで酸化ストレスの原因となる陰性イオンを帯びた酸素を中和し、酸化ストレスを軽減しようという方法です。

現在、国内7透析施設で前向き観察研究がなされているそうです。

臨床効果としては、抗炎症効果、血圧の安定、末梢循環不全の改善、透析後の倦怠感の軽減などが確認報告されています。

先日、当院に設備メーカーをお招きして講演会を行いました。近い将来、皆さまに水素水透析を提供することで、いっそう充実した透析生活を送っていただけることを私自身も期待しております。(T.S)

人類の進化を支えた旅する遺伝子

現在この地球で繁栄を謳歌している生物は何だろう?

それは我々人類だろうか?

もちろん、微生物や昆虫にはかないません。ゴキブリ4億年の歴史!彼らを撲滅させようと、必死に農薬をまき散らそうとすると、その前に人類がやられてしまうでしょう。

ビニールハウスなど限定された空間では、人間のコントロール下で天敵による生物管理が実施されていますが、原野などの管理は困難ですし、受粉を媒介する昆虫がいなくなると豊かな実りも得られません。微生物は我々の体内にも大量に生息し、我々の意図とは無関係に活動し、それなくして人も生きていけません。

前置きが長くなりましたが、このような数と多様性で圧倒的な優位を誇る生物は別として、進化の頂点(?)にいる哺乳類の中で、もっとも繁栄を謳歌しているのはやはり我々人類なのでしょう。そのかげで多くの生物が絶滅していますが…。

Great Journeyより*

約700万年前に生まれた原生人類は、およそ6万年前に、二足歩行で家族をともなってアフリカを飛び出し、果てしなく長い時間をかけ、世界のあちこちに拡散していきました(1回目の「出アフリカ」が10~15万年前で、以後、人類は何回かの「出アフリカ」に挑戦し、5~7万年前の旅が一番成功した、などいろいろな説があるようです)。

その壮大な人類拡散の過程をブライアン・M・フェイガンというイギリスの考古学者が、「グレートジャーニー(The Great Journey)」と名付けました。

基本的に「熱帯性の動物」であるヒトが、アフリカからユーラシア大陸を経て、広大な無人の新大陸(南北アメリカ大陸)へと旅していった、この過程「グレートジャーニー」は、人類の歴史のなかでも最大級の冒険、と位置づけられているものだそうです。

その「グレートジャーニー」のなかでも、もっとも長い距離を旅した人々の軌跡が、ベーリング海峡をわたって南米最南端までたどりついた人々の旅路です。

日本人でも、古代の英雄・聖徳太子やその時代に繁栄した秦氏は大陸より渡来したユダヤ人であったという説さえありますね。人類の発展は、未知なる土地へ向けて旅をし、その地で学習・適応することで成し遂げられたというのです。違う場所に立って、違う人になっていったと。

わかりませんが例えば、とどまる人8、旅立つ人2ぐらいの割合だったのでしょうか。きっと我々にも、旅する遺伝子が受け継がれていて、その発現の程度は人それぞれでも、旅にあこがれるという思いはだれにもありますよね。

透析患者さんの安心のJourneyのために

ひるがえって、透析患者さんが旅に出るには、まず旅先で安心できる透析施設を確保しなければなりません。Oasis Medicalでは積極的に臨時透析患者を受け入れていて、現在では年間延べ400人の患者さんが出張や旅行などで利用しています。

しかし、やはり海外へ出かけることは不安ですね。医療設備は同等なのだろうか?体調が悪くなったらどう説明すれば良いのか?など。そこで我々は、海外の医療機関と積極的に提携関係を結んでいこうとしています。現在は、まだ、台湾とタイの2カ国ですが、これからも増やしていきます。

そう、記憶された遺伝子を発現させ、それぞれのグレートジャーニーへ出かけませんか。(D.S)

*グレイト・ジャーニーは、「日刊糸井新聞」より一部引用しました。

Voice 患者さんの声

「低カリウムレタス」
技術の進歩が患者さんの食生活を変える

とあるきっかけで、富士通株式会社から「低カリウムレタス」の試供品をいただく機会がありました。「なぜ、パソコンを作っている会社がレタスをくれるの?」と思われる方もおられるでしょう。その秘密は会津若松にある「Akisaiやさい工場」にありました。半導体製造工場のクリーンルームを野菜栽培に有効活用することで、低カリウム(含有量約80%低減)という特徴に加え、「無農薬」で「洗わずに食べられるほど雑菌が少ない」という特徴をレタスに持たせることに成功されたそうです。

詳しくは「富士通ホーム&オフィスサービス株式会社」のHPをご覧ください。

「シャキシャキ」「美味しい」が65%

低カリウムレタス試食後インタビュー結果

約80名の患者さんに試食していただきました。代表的な患者さんの声を紹介します。「シャキシャキして美味しかった」「他のものよりも美味しい」「自分でも購入したい」というご意見が65%、「他のレタスと味は変わらなかった」「味は普通」が26%、また5%の方からは「青臭い」「野菜は嫌い」との指摘も。「(日常的に購入したいけれど)価格が高い」「もう少し価格が安ければ良いのに」という現実的な意見もありました。

好評でしたが、価格が安くなることで、より多くの患者さんの食卓に届き、健康的な食生活に役立てていただけたら、と感じました。

支援者の方々の想い

「ひとりでも多くの方に食のよろこびを、という想いで作っています。腎臓を患う方々にも、ぜひ新鮮な生野菜を食べていただきたい」。そんな開発者の言葉の想いから生まれた「低カリウムレタス」。

透析患者さんの食生活の向上のために、実は日本企業の技術力が活かされており、その根底に「患者さんの幸せ」を願う方々の存在があることに、改めて心からの感謝の気持ちがあふれました。(S.N)

Voice Special

「みんなの七夕」Again

皆さん、日々いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。本号が皆さんのお手元に届く頃は、すっかり秋めいている頃と思います。秋と言えば「中秋の名月」に代表される月。秋の夜風に吹かれながら、お月さまを見上げる前に、少しだけ今年の夏を振り返る時間にお付き合いください。

全国の皆さんの願いごと

願い事ランキング

本紙7号に「みんなの七夕プロジェクト」のご紹介をしましたが、その集計結果が出ましたので、当グループの集計結果と合わせてご紹介します。

企画本部である「みんなの七夕プロジェクト2016年」に寄せられた願いごと(短冊)は、老若男女問わず合計84万5,314枚も集まったそうです。その内訳は、「大切な人のこと」への願いが最も多く38%。欲しいものや将来の夢の項目があるにもかかわらず、「今達成したい目標」が2位で21%でした(図参照)。

目標や夢、欲しいものではなく、「大切な人のこと」が最も多かったのは、やはり織姫と彦星の切ない物語が連想される、七夕ならではのことなのでしょうか。

そんなことを思いながらランキングを眺めています。詳しくは同プロジェクトのホームページをご覧ください。よく使われていた「人気ワード」や「都道府県別ランキング」なども掲載されています。

全国の有名な七夕祭り

七夕を行う地域が全国にあります。仙台の「七夕祭り」や平塚の「湘南ひらつか七夕祭り」などが有名ですが、実は青森県の「ねぶた祭り」も七夕にまつわるお祭りです。また一般的に七夕といえば7月7日なのですが、旧暦ではひと月遅れの8月上旬。そのため「月遅れの七夕」として、8月に七夕を行うところが多いのです。

短冊に込めた思い

私たちのグループでも患者さんに呼びかけ、短冊に願いを込めて笹の葉に飾り、スタッフ共々童心に戻るひと時を経験しました。短冊は「みんなの七夕プロジェクト実行委員会」から提供いただきました。バナナの皮などを再生して作った天然素材で、生成りで温かみのある短冊です。七夕飾りはクリニックのスタッフと協力して作りました。今は、インターネットでステキなフリー素材を提供していて、どれもキレイで感激しました。笹の葉はスタッフが事前に準備してくれました。都会での笹の葉の調達は容易でなかったはずですが、なんとか準備できました(D.Sさんに多謝!)。

ところで、全国には様々な七夕のお祭りがありますが、多くは旧暦の七夕の日に行われることが多いのをご存じですか。日本の季節の行事は旧暦がもとになっていることが多いのですね。そこで、私たちも8月上旬まで笹の葉飾りを楽しみました。

「短冊に願いごとを!」と患者さんにお声掛けさせていただくと、最初は皆さん恥ずかしそうに“はにかんだ”ご様子でしたが、たくさんの方々がそれぞれの思いをしたためてくださいました。そこで、そんな患者さんの「願いごと」を紹介させていただきます。

患者さんの願いごと

願い事ランキング(Oasisグループ)

患者さんが短冊にしたためてくださった願いごとは全部で48枚。スタッフも28枚の願いごとを飾ってくれました。そのランキングをご紹介します。

先ず、患者さんの関心事は、ご自身の「健康・体のこと」でした。スタッフの票数と比べると、明らかに患者さんの数が多く、最も違いが見られる項目でした。やはり、患者さんにとって、ご自分のお体や健康は何よりも気になることなのですね。これ当然のことだと思いますが、これは短冊に患者さんご自身が書かれた願いごとなのだと、改めてこの結果を見つめてみますと、日々患者さんをお迎えしているスタッフの一員として、気持ちが引き締まる思いです。

一方で、スタッフからは「将来の夢」に多くの票が集まりました。若いスタッフも多く、「最近の若者は、夢や希望、『こうなりたい』といった欲があまりない」などと言われている昨今、夢を持っているスタッフが多いことが分かって、少しホッとしています。

さらに、みんなの七夕プロジェクトで募った一般の方々からの願いごとと比較すると、同プロジェクトでは1位だった「大切な人のこと」が、当グループの短冊には圧倒的に少なかったのです。これは、短冊を直接手渡しする環境下にあったために、少し照れくさい…といった心理が働いたのかもしれません。

その心理を象徴するような1枚の短冊がありました。患者さんからスタッフに向けていただいたもので、「いつもありがとうございます。これからも宜しくお願いします」という、感謝のお気持ちが記されていました。その1枚の短冊に込められた、その方のお人柄を垣間見た思いでした。加えて、ご自分のお願いごとではなく、普段は言葉にして伝えにくいことをしたためてくださった患者さんの奥ゆかしさと、日々のお気持ちに触れ、こちらこそ心から感謝申し上げます。

とかく謙虚な日本人、年に1回くらいは心の奥深くにしまい込んだ自分の願いごとをわがまま放題に書いてもよいのでは?と思いつつ、とかく恥ずかしがり屋の日本人、なかなか普段は言えない大切な人への思いを、願いごとにしてしたためるのもステキですね!

皆さんの今年の願いごとは叶いそうですか。年に1度はロマンチックに。星に願いを…。(S.N)

編集部から

やっと虫の音を愛でながら秋の夜長をたのしめる季節となりました。夏の猛暑は体温超え37度以上が当たり前になってしまいましたが、読者の皆さんは夏の疲れを引きずっていませんでしょうか?

これからはいろんなものが美味しくなる季節、しっかり食べてしっかり透析で元気を取り戻していただければと願っています。(D.S)

Oasis Heart 編集部 医療法人社団Oasis Medical 内
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東京での夜間透析、臨時(旅行等)透析はアクセスのよい
東京新橋透析クリニック(03-6274-6320 www.toseki.tokyo)、
田端駅前クリニック(03-3823-9060 www.tbt-toseki.jp)

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