第4号2016.04 | Oasis Heart(ニューズレター) | 夜間透析と透析 東京都北区の田端駅前クリニック

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Oasis Heart 2016.04


第4号 2016.04

院長のとっておきの話

“元気がでる透析医療のコツ”(その3)


田端駅前クリニック
院長 青木 竜弥
今さら聞けないシャントの話

働き者のシャントが何故ダウンするのか

血液透析で、効率的に老廃物を血液から除去するためには、 実は大量の血液を取り出し、体外へ循環させる必要があるので す。
通常、採血や点滴で使用する量はせいぜい数十ml程度ですが、血液透析で体外に循環させる血流量は200~300ml/分と大量です。このため内シャントと呼ばれる手術を行い、静脈に大量の血液が流入することにより、血液透析が可能となります。

しかし、実はこれが問題です。本来ない血液の通り道を人工的に作成しているために、時として血管が狭くなったり、最悪の場合は詰まってしまうことがあります。
当たり前ですが、詰まってしまうと、透析が出来なくなってしまいます。ですから、シャントは患者さんにとって大変重要なものということがお分りいただけると思います。

シャントのトラブルを回避する方法とは?「見る」「触る」「聴く」

シャントには24時間、血液が常に流れています。それだけに、シャントのトラブルを早期に発見し、閉塞するのを防ぐことが重要です。シャント閉塞は様々な要因で突然起こりますが、何らかの前兆を伴うことがあります。比較的多いのが、狭窄を起こし、閉塞してしまうパターンです。シャントが狭窄すると、音やスリル(手で触るとザーザーした感触)に変化があります。

また、シャント感染を早期に発見するために、発赤や腫脹などの感染兆候を見逃さないことも大切です。このように、シャントの管理には「見る」「触る」「聴く」といった基本的なことが重要であり、そのためには日頃から注意深くケアする必要があります。

1日1回はシャントの音、スリルを確認し、ゴーゴーというシャント音がするか、ザーザーというスリルが触れるかを確認してください。

シャント感染や出血を防ぐため、透析日は入浴しないでください。また、透析前はシャントの腕をきれいに洗いましょう。

シャントは圧迫しないでください。シャントを圧迫すると、血液の流れが悪くなり、閉塞することがあります。具体的には、シャント肢で腕枕をしない、腕時計をしない、ハンドバッグや重い荷物を腕にかけない(持つのは構いません)、血圧を測らないなどです。

シャントは上手に付き合っていけば、10年以上トラブルなく経過することもあります。あなたのシャントを日頃から観察し、変化に気付くことが、シャントを長持ちさせる秘訣です。

栄養士のコラム

春は苦みを盛れ

春本番を迎えました。ここ数年は冬のすぐ後に夏がやってくるようで日本の四季はどこへやら…。
せっかくですから食べ物で四季を感じましょう。

~山菜の苦み~

春の新緑より少し早く「山菜」の季節です。春の山菜は苦みがある物が多く、苦みを好む方、嫌う方様々ではないでしょうか。
この苦みやえぐみは冬の間に縮こまっていた身体に刺激を与えて、身体を目覚めさせ、活動的にしてくれる物と言われています。
冬から春へ切り替えるスイッチの役割があるようです。苦みがある山菜の代表は「ふきのとう・タラの芽・つくし」など。定番の天ぷらもお勧めですが、自宅で手軽にマヨネーズ和えなどもお勧めです。

~日本のハーブ ヨモギ~

独特の香りがありお灸のモグサとしても有名。古くから食用・生薬など万能薬として珍重されてきました。
ヨモギの香り成分はリラクゼーション効果もあるようです。ヨモギは日本の広い範囲で自生しています。
よく洗ってから乾燥させたヨモギの葉をお風呂に入れてヨモギ風呂はいかがですか?
新年度の仕事の忙しさにストレスが溜まった時ほっと一息入れてみましょう。甘党の方はよもぎ餅もいいですね。

~山菜のカリウム~

山菜にはカリウムが多い物と比較的少ない物があります。
左の表は代表的な山菜です。「タラの芽・ふきのとう」は100g食べるとバナナ1本分に相当するカリウム量です。天ぷらやゴマ和えでついつい食べ過ぎないようにしましょう。
参考までにタラの芽1個10g・ふきのとう1個13g相当です。

~春を味わいましょう~

山菜ばかりではありません。身近な飲食店も春の新メニューを提供してくれています。見た目で判断するよりも栄養成分を確認して安心したほうがより美味しく食べられるのではないでしょうか。
例えば、マクドナルドでは栄養成分を全て開示しています。
クリニックの入っているNSKビル1Fエントランスの左隣にあるので皆さんもよく利用されると思います。ぜひ一度、ホームページをご覧下さい。(J.T)

参考資料:「暮らし歳時記」「お天気レシピカレンダー」「キナリノ」より 

コンシェルジュのコラム

オアシスならではの設備と取り組み、です。

皆様こんにちは。春がやってきましたね。毎年この時期になると、クリニックの裏手にある桜並木が満開になり、距離は短いですが桜のトンネルを楽しむことができます。

こういった季節の移り変わりや毎日のお天気といった些細な変化を皆様とお話しすることも、私たちコンシェルジュの日々の楽しみとなっています。他愛のないコミュニケーションは、患者さんとスタッフの間だけでなく、患者さん同士でも同じようで、「調子はどうですか?」「頑張ってね」「元気そうだね」といった日常的なあいさつから、透析やお食事に関する情報交換など、様々な会話を耳にします。

また、ご旅行・出張透析でいつもご利用くださる方も多くおられるので、「久しぶりだね」といった喜びの声も聞こえてまいります。
皆様それぞれ、プライベートやお仕事で様々なコミュニティをお持ちと思いますが、更にクリニックというもう一つのコミュニティが加わり、より多くの人と関わる機会を得られるとすれば、それもまた充実した人生へと繋がっていくのではないでしょうか。

当クリニックの待合には、椅子を向かい合わせに配置したスペースがあり、「いつも会う人がいる」という安心感や、ちょっとした会話のきっかけになればと考えています。勿論、お一人の時間を大切に出来るカウンター席もあり、皆様は、その日の気分で座る場所を選ばれているようです。カウンター席では、田端の夕焼け空を眺めることもできます。

さて、今回は上記のような当クリニックならではの設備や取り組みについて、簡単にご説明させていただきます。

リクライニングチェア

多くの透析施設ではベッドでの透析が主流となっていますが、「寝たきりでいるのは辛い」「ベッドの背を起こすのに人を呼びにくい」といった声が聞かれます。リクライニングチェアはお手元のリモコンで背もたれと足元の上げ下げが自由にでき、チェアとしても簡易ベッドとしてもご利用いただけます。パソコンやタブレット端末でお仕事をされる方もいらっしゃいます。

タッチパネル式インターネットテレビ

1席につき1台ずつテレビをご用意しています。このテレビは昨年新調したばかりで、リモコン操作だけでなく、タブレット端末のようにタッチ操作が可能です。コンテンツも通常のデジタル放送・BS放送に加え、VODシステムやインターネットの利用が可能です。もちろん緊急地震速報のシステムも導入されています。無料ですので、ご来院の際はぜひご利用下さい。

フリーWi-fi

院内ではフリーで利用可能なWi-fiをご用意しています。ノートPCやタブレット端末でインターネットの利用が可能です。ご利用にはパスワードが必要となりますので、ご希望の方はスタッフへお声がけ下さい。

スリッパ・お着替えの無料貸し出し

ご旅行や出張の際の「透析ではできるだけ荷物を減らしたい」とのお声から、入室時のスリッパ、透析中の着替えの無料貸し出しを行っています。臨時透析の際に、紹介状や保険証以外でお持ち頂くものは、①枕用タオル(ハンドタオル)②テレビ視聴用イヤホンの2つだけです。(O.C)

患者さんのコラム

前号で紹介した透析患者の団体(全腎協)の結成と活動、そして読売新聞による連載記事によって、透析治療、そして透析患者の実態が、社会的に大きな「注目」を集めることになります。

その“驚異的”な活動とは

関係官庁へ、国会へ、病気を押して患者 が命がけで請願活動に取り組んだ時代が (写真と記事は直接関係ありません)

こうした状況を背景として、全腎協は患者当事者の団体として、「驚異的」と思えるほど積極的な活動を展開したのです。

厚生省(現厚生労働省)・大蔵省(現財務省)を中心とした関係省庁に働きかけ度重なる交渉を行い、署名活動や街頭で直接市民に呼びかけ、ラジオ等マスコミを通じて広く国民に訴える等々、首都圏を中心に、全国から患者が参加し、短期間に集中して連続的な活動を展開していきました。

なぜ、「驚異的」と表現したか?

多分、現在の透析患者が行ったとしても、かなり体力的に厳しい活動であっただろうと想像できます。いや、健常な方にとっても、かなりの強行軍に違いありません。しかし、その活動は、40数年前、日本の透析治療黎明期のことなのです。画期的な治療効果をもたらしと言っても、現在の治療と比べて透析効率や除水能力も極端に低く、現在のように造血剤も無く、極度の貧血状態であるなど厳しい身体状況であったことは、34年前に透析を始めた私にも容易に想像できます。当時、患者が集まる会場は、いつでも横になれるようにと、必ず畳の部屋を用意していたということからも、その厳しい情景を思い描くことができます。

余談ですが、いまから34年前、私は初めて兵庫の代表として国会への請願活動に参加しました。姫路から新幹線に乗車するのですが、続いて、西明石・新神戸から患者さんが乗車されると聞かされていました。どの方も初対面です。しかし、車両が駅に入ってホームに立つ人を見て、「この方だ!」とすぐに分かりました。当時の透析能力から、残念ながら私も含めて独特の顔色でしたから(ご当人の方、すみません)。話が本筋を逸れてしまいました、戻します。

「厚く高い壁」に穴が

患者自身の「生きたい!」という根源的な願いと、「全ての患者のために」という使命感に基づく行動は、社会の強い支援を受けて、全腎協結成の1971年からわずか1年で大きな成果をもたらしました。
結実した果実は、濃厚な肥料を施した結果と言うよりも、当時の患者の身を削いだ、まさに命がけのものと言えます。患者活動としては画期的と言われる僅か1年後の結実は、当時の過酷な透析条件のなか、自ら生命を絶つなど多くの悲惨な犠牲をはらったことから考えれば、遅きを失した施策の結果であるとも言えます。
1972年10月、身体障害者基本法が改正され腎機能障害も身体障害者と認定され福祉医療(更生・育成医療)の対象になります。
同時に、国は人工腎臓整備5カ年計画を発表し、このことで高額な医療費負担と人工腎臓の絶対数不足が解消されました。
まさに「厚く高い壁」に穴が空いた瞬間でした。

爆発的に増加する透析患者数

慢性透析患者数の推移

※出典:日本透析医学会「2014年末の基礎集計」より一部改変

その後の透析患者数の推移は、グラフに示す通りです。1972年以降、爆発的に右肩上がりで患者が増加していきます(決して好ましいことではありませんが)。透析医療費については、全腎協は「全額国庫負担」を掲げましたが、結果として〔健康保険+福祉医療〕の組み合わせによって患者負担の解消が実現しました。

健康保険法の改定によって幾度かの変更はありましたが、本誌第2号「コンシェのちょっといい話」の解説にあった制度活用に至っています。

透析患者にとっての「厚く高い壁」を解消するために、患者自身が積極的な行動をしてきたことが今日の透析医療と患者の状況を創りだしたこと、それを大きく社会が支援したことは、私たち患者にとって貴重な経験であり財産となっていることは言うまでもありません。

また、1970年代という、大阪国際万博に象徴されるように日本が高度経済成長期にあったことや、1981年の国際障害者年に向けて、政府も障害者施策において、国際的に一定の評価が求められていたという時代背景も否定できません。

最後にまた余談ですが・・・当時の厚生省関係者は、日本の透析患者数は多くなっても5万人と推計していたと言われています。現在の患者数はなんと32万人に達しています。そしてその原因疾患も、生活習慣に起因することの多い糖尿病性腎症が43%を占めると言われています。(山咲 謙)

震災のあの日を思い起こして

大地が揺れた

過去30日間の震央の分布

東日本大震災で被災された皆様に、あらためて心よりお見舞い申し上げます。被災地ではまだまだ元の生活に戻れない方が多くいらっしゃることにも心を痛めております。

2011年3月11日(金)14時46分。当時、神奈川県内にある400床の急性期病院の企画室に在籍していた私は横揺れが徐々に大きくなるにつれ、職員の顔がいつもと違うことを悟りました。

目と目を合わせそれぞれが次の行動を考えていました。揺れが激しくなり事務職員は一時的に外に避難、敷地内にある保育所では保育士さんが慌てて子供たちを抱きかかえていました。

私たちも急いで子供達を抱きかかえて保育所から外に避難しました。大きくゆれる大地、病院を目の当たりにし揺れの収まりを待つしかないのが現実でした。

自分の名前、自分の場所があった

12日(土)朝8時、津波による被害で透析クリニックと自宅を失った外来透析患者さんが自家用車で新潟経由にて川崎まで避難、全身泥だらけの状態で来院しました。徹夜での避難そして疲労、透析が出来なかった状態で少し浮腫が進んでおり即座に透析を実施、透析条件や内服薬など詳細なデータを全て津波で流され、手探り状態で治療をはじめました。
同日、神奈川県より被災地からの透析患者さん4名の受け入れ要請を受け、直ちに透析ベッドおよび入院ベッドを確保しました。生理食塩水の供給が停止したため、急遽系列病院に協力を要請し、九州工場より広島まで運び、そこから川崎まで輸送し震災後の避難拡大の影響を最小限にすべく透析医療体制を整備しました。

月曜日の夕方、バスで移動してきた透析患者さんは朝からおにぎり1個しか食べていない状況でした。透析を実施する前の患者さんを入院病棟にご案内したとき、病室の前にお名前が書かれた名札を見られた患者さんが「自分の名前があったこと、そして何より自分の場所があったこと」を喜ばれたことを今でも鮮明に覚えています。私たちが普段当たり前のようにしていることが、被災した方々にとっては大事なことであることにはじめて気づかされました。

患者さんは、2週間ほど滞在しましたが、地元の透析が再開されるとともに帰郷されました。医療従事者として少しでもお役に立てたこと、そして何より透析治療はライフラインの供給が停止したとき即座に命の影響を受ける医療であることを再認識しました。

地震に強い透析施設を目指して

東京新橋透析クリニックが入るビルは、すでに耐震補強工事を施しており、ライフラインも港区という立地条件により電力の確保はされています。また、地下に30トンの貯水タンクを設け、駆動ポンプで屋上のタンク(容量6t)に上げそこから各階に供給しています。

地震発生時の避難場所はビル内と定められており、透析中や帰宅困難時は透析フロア内で避難することになります。そのため、クリニックでは緊急事態に備え保存食や飲料水、ガスコンロや簡易トイレなどを整備しています。

もちろん、地震は透析の治療時だけとは限りません。当院で透析を行うことができなくなった場合や、通院困難時も即座に透析が出来ないことがあります。透析条件を記載した透析者カードを配布していますので、お財布など常に身につけているものの中に入れて携行していただくこと、さらには、常に携行されている携帯電話(スマートフォン)で透析者カードの写真を撮っておくことをお勧めしています。

避難所ではバナナなど高カリウムの食事が配布されることが多いため、当院では、ケイキサレート(高カリウム血症改善剤)を3日分お持ちいただくようにします。

東京新橋透析クリニックはビジネス街にある施設です。備えを確認し避難訓練を行うなど、震災にあったときも少しでも安心して医療を受けられる施設を目指して、努力してまいります。(M.I)

Oasis Medical からのご案内

第1回 Oasis学会のお知らせ

2016 年5月15日(日)、汐留コンファレンスセンター(ホテル ヴィラフォンテーヌ汐留1F)にて、医療法人社団OasisMedical (田端駅前クリニック、東京新橋透析クリニック)と 医療法人社団 九鬼会くきクリニック(兵庫県宝塚市)が合同で「第1回Oasis学会」を開催いたします。
患者サービス部門、医療サービス部門に分かれて発表します。
各チームとも、議論を重ね、テーマやアプ ローチ方法も決まったようで、これからが追い込みです。
世界中でベストセラーとなり、当法人も人間力向上のバイブル として活用しているフランクリン・コヴィー著『七つの習慣』です が、そのフランクリン・コヴィー・ジャパン(株)から竹村富士徳 先生が第1回Oasis学会の教育講演に登壇してくださいます。

編集部からのお知らせ

3月号に掲載いたしました、透析ナースじゃいこさんのコーナー「体が喜ぶ体操シリーズ」にご質問が寄せられました。
3つの体操
①グー・チョキ・パー体操
②指くみ、指さすり
③肩上下10回のうち、②は少し分かりにくかったようです。
次の図を参考にぜひ一度やってみてください。

1.左右の指を第1関節より指先側で交互に組み
2.手のひらの中に卵を入れて軽く握るようなイメージで閉じる。
美容にも効果があるようです。

編集部から

編集後記:台湾で患者と医療機関が共同で運営する台湾腎友生活品質促進協会が、患者さんの生活向上のために発行する情報誌「腎友之友2015冬季号」 に田端駅前クリニックと東京新橋透析クリニックが紹介されました。
3月には、台湾から2名の患者さんが来院し、ご満足をいただきました(右)。台湾の透析患者様 の日本の旅がより良いものになりますように。(D.S)

Oasis Heart 編集部 医療法人社団Oasis Medical 内
〒114-0014 東京都北区田端1-21-8NSK ビル4F
TEL03-3823-9060 FAX03-3823-9061

東京での夜間透析、臨時(旅行等)透析はアクセスのよい
東京新橋透析クリニック(03-6274-6320 www.toseki.tokyo)、
田端駅前クリニック(03-3823-9060 www.tbt-toseki.jp)

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