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2型糖尿病腎症モデルマウスを用いた腎症疾患感受性遺伝子座の検討(第2報)

青木竜弥、金子滋、谷本光生、萩原晋二、村越真紀、石川祐史、豊田一恵、山崎貴彦、小原一廣、合田朋仁、堀越哲、富野康日己
(順天堂大学腎臓内科)

【目的】

ヒト糖尿病腎症の発症・進展には遺伝因子の関与が考えられているが、疾患としては不均一であり責任遺伝子座の同定は困難である。我々は第18回の本研究会でKK-Ay/TaマウスのQTL解析を行い、染色体7番(53.5cM)領域に腎症の責任遺伝子座が存在する可能性を示した。

今回、個体数を増やし性差およびAy遺伝子の有無で群分けしたKK-Ay/Taマウスを用いることで、腎症の疾患感受性遺伝子座について詳細な検討を行ったので報告する。

【方法】

Ay遺伝子を有する(KK-Ay/Ta×BALB/cA)×(KK-Ay/Ta×BALB/cA)F2 intercrossマウスを90匹(雄性45匹、雌性45匹)、Ay遺伝子の無いF2 intercrossマウスを170匹(雄性70匹、雌性100匹)作製し、8・12・16・20週齢におけるHbA1c、尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)、空腹時体重を測定した。90個のマイクロサテライトマーカーを用いて遺伝子型を決定し、QTL解析を行った。Lod score 4.3以上をsignificant lincage、Lod score 2.8以上をsuggestive lincageとした。

【結果】

Ay遺伝子無しF2雌性マウスの8・20週齢におけるHbA1cに関連した遺伝子座は染色体7番(53.5cM)領域にみられ、significantな連鎖が認められた。また、同部位にてAy遺伝子無しF2雄性マウスのlog ACRに関しても、significantな連鎖が確認された。Ay遺伝子無しF2雌性マウス8・12週齢における空腹時体重に関連した遺伝子座は、染色体1番(81.6cM)領域にみられsignificantな連鎖を認めた。これらの遺伝子座は前回我々が発見したものに加え、これまでに報告されている責任遺伝子座とは異なっていた。

【結論】

2型糖尿病腎症の発症・進展には複数の遺伝子座が関与しており、アルブミン尿に関与する遺伝子座として、マウス染色体7番(53.5cM)に位置する可能性が示唆された。

論文・研究実績一覧

2014年 The 14th Asian Pacific Congress of Nephrology (APCN)
Clinical analysis of abdominal hernia in peritoneal dialysis patients
2013年 日本腹膜透析学会
腹膜透析患者の腹部ヘルニア合併と予後の検討
2010年 The 10th Asian Pacific Congress of Nephrology (APCN)
Identification of quantitative trait loci for diabetic nephropathy in KK-Ay/Ta mice
2009年 American Society of Nephrology(ASN)
Identification of quantitative trait loci for diabetic nephropathy in KK-Ay/Ta mice
2009年 第52回日本腎臓学会
2型糖尿病腎症モデルマウスを用いた腎症疾患感受性遺伝子座の検討
2008年 第20回糖尿病性腎症研究会
2型糖尿病腎症モデルマウスを用いた腎症疾患感受性遺伝子座の検討(第2報)
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