田端駅前クリニック院長のブログ

長時間透析について

こんにちは

院長の青木竜弥です。

 

透析医療に携わって10数年。

 

私なりに思っていることや感じていることを綴りたいと

 

思います。

 

第1回は透析時間について。

 

透析時間って気になりますよね。

できれば透析時間は短い方がいい。

多くの患者さんがそう考えていると思います。

 

しかし、それは間違いです。

 

最初から否定から入って

 

申し訳ありません。

 

2009年に日本透析医学会から出されたデータの中には、

 

透析時間と生命予後に関するものがあります。

 標準的な4時間透析している患者さんを1とすると、

3.5時間の患者さんでは1.2倍、3時間以下では2倍も

リスクが高いことが示されています。

逆に5時間以上では0.7倍とリスクが低くなっています。

死亡リスク

現在日本では4時間透析が一般的ですが、

5時間、6時間透析を実施している施設も増えてきております。

日本国内における透析患者の10年生存率は約36%で、

6時間以上の長時間透析を行っている施設の10年生存率は80%に

まで達するという報告もあります。
この他、たとえば長期合併症である透析アミロイドーシスの原因

となるβ2-MGなど分子量の大きい物質の除去は、

透析時間が最大の規定因子で、

時間をかけないと除去できません。

 

また、短時間透析では血管内老廃物の除去はできても、

組織間液や細胞内からの老廃物除去は十分ではありません。

組織間液や細胞内老廃物の除去には十分な時間

をかけることが大切です。

 

この他、

短時間透析では急激な体液量および溶質濃度の変化により、

急激な血圧低下や下肢つれなどが出現するリスクが増加します。

一方長時間透析では透析中の血圧低下や下肢つれ、

疲労感が軽減し、掻痒感や色素沈着などの悩みも解消します。

また、貧血の改善、血圧の安定、動脈硬化進行抑制、心不全予防

など沢山のメリットがあります。

十分な透析を行うことで、内服薬が減り、食事制限も緩やかにな

ることもポイントです。

 

このように長時間透析には様々な利点があります。

透析時間が長いのは確かに苦痛だと思います。

しかし、短時間の透析がリスクを高めることを考えると、

 

長時間透析をできるだけ苦痛を軽くする工夫が必要だと

考えています。

当院ではできるだけ患者さんの苦痛を軽減するように、新たな

取り組みを致しました。

長時間透析をできるだけ苦痛なく、過ごしていただける様に

取り組みをしています。

この取り組みにつきましては、また次回お話しします。

 

このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です