良く行くコーヒーショップ(スターバックス)での話です。
いつもの通り、会計をすませてコーヒーを受け取ろうと、カウンターに行ったときの事。
お客さんがコーヒーを受け取るカウンター台に小さなメッセージボードが掲げてありました。
そのメッセージボードにカードがのせてあり、手書きで「心をこめて ミイ」と名前入りのメッセージカード。
よく見ると、スタッフ全員のメッセージカードがあり、それぞれお客様へのメッセージを一行程度でカードにまとめ、それを時々入れ替えているようです。
カードはハガキ大でそれほど大きくありません。さり気なく置いてあります。
「これいいなあ」と思い、気になったので女性のスタッフに聞いてみました。
このあたり、好奇心が疼いてしまうのですが、
「このカードは自主的にやっているの?それとも本社の指示でやっているの?」
騙されたけど、気持ち良い
恐らく全店対象に本社からの指示ではないか?と推測して意地悪な質問を投げかけましたが、その応えは「ピンポン」
「本部からの指示でやってます」との答えでした。
「やっぱり」と心の中で思いましたが、女性スタッフの顔からは、なんとなく喜んでやっているという雰囲気が言外ににじみ出ていました。
きっかけは、本社からの指示という事ですが、その実職員が嬉々としてやっていれば、何であれ、お客さんには通じる物です。
正直、私自身が「いいなあ」と思ったわけですから。
我々お客は完全にスターバックス本社の策略にまんまと騙されているのですが、でも良いじゃないですか?
たとえそれが本社の指示であったとしても、そこで働いている人の思いが伝わってくるのですから。
やるなスターバックス
その時ここだと思いました。レストラン、タクシー、美容室、カフェ、バー、世の中には様々なサービス業があります。
そして、その多くは本社がマニュアル化をすすめたり指示を出しているのですが、優れたサービスというものは、例えマニュア化がされていたとしても、意図的でないというか、わざとらしさがないのです。
お客としては判ってはいるのですが、そこに職員の気持ちがのっていると、知らず知らずのうちにまんまと騙されてしまいます。(良い意味で)
マニュアルを超えた時、ホスピタリティがはじまる
つまり、きっかけは本社から与えられた物ですが、それを職員が自分の物として実行した時に、自分が主体的に関わろう、関わるべきだと思ったときに持ちが伝わって来ます。
システムに魂が宿るというか?少し大げさですけどそんな気持ちになりました。
医療機関は良くマニュアル化が進められています。それは医療の質を底支えする重要なのものだと思います。
しかし、更に重要なのはそのマニュアルを超えた時に、医療の質とホスピタリティが高いレベルで実現するのだと思いました。
やるな、スターバックス!!!