田端駅前クリニックスタッフのブログ

映画のおと

映画って本当にいいもんですね~

田端駅前クリニックでは、患者さんの時間を大切にし透析中の時間を、できるだけ有効にまた楽しく過ごしていただこうという目的で、VOD(ビデオ・オン・デマンド)で透析中に映画を楽しんでいただいたり、インターネットを利用していただいたり、お仕事ができる環境を用意してる。

これは、数ある透析施設の中でも当院が最初に手がけた事であると自負している。

その根底には、患者さんにとって透析は治療であると同時に、日常生活の一部であり、少しでも快適かつ有意義にこの時間を過ごしていただきたいという思いがある。

特にVODは比較的早く最新作が観れることもあって、患者さんにも好評のようである。

「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」・・・

しかし、最近のアメリカ映画の大半は、アクションと爆発の連続で、上映中ずっと爆音と大音量の音楽が鳴り続け、早い画面展開で緊張を増幅している。観客を高度の興奮状態にすることが、興行収入を上げることに最も効果的であると考えているように思われる。

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舟を編む

邦画はそれほど騒々しくないが、三浦しおんの原作を映画化した「舟を編む」は、明らかに趣が異なっていた。映画音楽は相当控えめである。

ストーリーには言及しないが、音楽の代わりに立ち現われてくるのが音そのものである。

松田龍平と宮崎あおい演じる夫婦が、二人で小さな食卓で食事をする。箸を並べるおと、そばをすするおと、こんにゃくをかんで飲み込むおとなど・・、たしかに、実生活は大げさな効果音や音楽ではなくこのような音とともにある。

ただ、控えめなはずのこれらの音が、少し前に出すぎて不自然になってしまったことは残念だ。食事の場面では、ゴクリ、ごくりとうるさいのである。自分が飲み込むおとは自分の耳に響いても、他人のそれはあまり聞こえないはずなのだが・・

しかし、最後に小さくなった(本当に小さいです。)八千草薫が、にこやかに、そして、心から発する 「ありがとう」 はいい。これほど価値のある 「ありがとう」 はしばし、聞いていないような気がするくらいだ。

すみません。映画を見た人しかわかりませんが・・・

音を削る大切さ

1996年に亡くなった作曲家の武満徹は「映画音楽 音を削る大切さ」というエッセイを残している。

彼は、映像には、映像でしか表現できない素晴らしい音、音楽があり、映画音楽がそれを殺してはいけない・・といったたぐいのことを言っている。

こういう話をハリウッドの監督や演出家にしても、「たくさん音楽が入ればはいるほど、お前のフィーも上がっていいじゃないか」と言って取り合わないのだそうだ。

ハリウッドらしいけれど、映画の本当のよさがわからないこんな映画人とは一緒に仕事はしたくない、と言いそうであるが・・

さにあらず、全く考え方の異なる人たちとのこんな協働作業を刺激的で楽しいと語っている。こういう闊達なやりとりと孤独な作曲の作業とのバランスをうまくとっているようである。

戦後アメリカの進駐軍からジャズを吸収し、独学で音楽を学んだ、そして、映画音楽や難解そうに聞こえる現代音楽の領域では、日本人では数少ない、世界に知られた作曲家武満徹、このしなやかさが魅力的な音楽を生む秘訣なのかもしれない。

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