第15号2017.04 | Oasis Heart(ニューズレター) | 夜間透析と透析 東京都北区の田端駅前クリニック

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Oasis Heart 2017.04


第15号 2017.04

「Oasis フォーラム」とは何か?

5月14日(日曜日)に「Oasisフォーラム」を開催します!

「Oasisフォーラム」の目的を一言で表現すれば、より良い透析医療を創り上げるために、医療者、患者、他業界が一体となる“場”を形成すること、そこからより良い透析医療の“考え方”を導くことです。

未来の透析医療を築くきっかけに

かつて、医療は医師の占有物であり、医療を発展させる専門家の“場”として学会の存在がありました。しかし、残念ながらそこには、主たるプレイヤーであるはずの“患者”の存在はありませんでした。

一方、透析の医療技術は進化、成長を遂げたものの成熟化の段階に入り、その結果医療者たちは、行き詰まりを感じています。

しかし、今日においては、技術だけではなくその技術を取り巻くシステムを再編成し、より良い医療の提供体制にするという発想そのものが重要です。

つまり、「社会システムの中の医療」という意識そのものが必要になります。かつてのように医療者だけの考え方だけでは、もはや限界に達しています。

医療者と患者の新しい対話の“場”とは?

今日ほど、新しい透析医療を発展させるための対話の“場”が必要になっている時代はありません。

このような問題意識の中、「Oasisフォーラム」の参加者一人一人が“新しい考え方”を練り上げ、その渦中に身を置くことにより、そこからより良い考え方=世界観を持つことこそが未来の透析医療を築くきっかけになるのです。

参加者一人一人の頭の中に一筋の光が差し込めば、それは、いずれ何百倍、何千倍と膨れ上がり、それがうねりとなって大きな変化が生まれてくることでしょう。

QOL(Quality of Life)の本質を知ること

「QOL」って「希望」だ!

慢性疾患の多くの病気は治りません。それだけに病気に寄り添いながら生活することが極めて重要になってきます。透析医療も例外ではありません。ですから、医療がすべてなのではなく、日常の生活そのものが重要であり、その中の医療であることを忘れてはならないと思います。

私たちは、「私たちが提供する医療サービスは、本当にあなたの役に立っているのだろうか?」という素朴な疑問からスタートしました。この根本的な疑問について、この1日を使って医療者も患者も一体となって話し合いながら対話を深めていきたいと思います。

私たちは、医療用語となっているQOL(Quality of Life)という視点ではなく、患者さんの真の生活や人生にどのように貢献できるか?という視点に立ちたいと思います。

私たちはQOLという何処となく冷たい言葉を、より人の温もりが感じられるようにあたためたいと思います。

おかげさまで、第2回 Oasisフォーラムは盛況のうちに終了しました。
参考リンク:第2回 Oasisフォーラムのページ

透析医療の秘密

ダイアライザーの進化の歴史

「Oasis Heart」の2016年11号で「ダイアライザーの秘密」と題して紹介しましたが、今回はその進化についてお話しします。

ダイアライザーの誕生

ドラム式ダイアライザー

1940年代に使用された
大きなドラム式ダイアライザー

ダイアライザーは1923年に開発され、26年に初めて人体に使用されました。この時はまだ人工透析に用いるには不十分で、実用化にはそれから何十年もの歳月を費やしました。

1940年代後半からダイアライザーの研究はさらに進みました。並行して「シャント」というブラッドアクセスの問題も解決し、60年頃から維持透析が可能になりました。それでも当時は、まだ現在のように透析をしながら20年、30年と生きることはできませんでした。

透析技術の進化

今では透析装置も高性能化され、血流量・透析液流量・除水量を正確に一定の値に維持するよう制御しています。患者さんの安全のため、様々な項目をモニタリングし、問題があれば警報を発するなど、安全性確保のための監視機能が数多く追加されました。

以前は、貧血になると輸血するしか方法がなかったのですが、現在では鉄剤や造血剤の注射によって、輸血をする頻度も極端に減っていますね。

ダイアライザーも現在のものが「あたりまえ」だと思ってしまいますが、初めて人体に使用された大きな「ドラム式ダイアライザー」(写真)は「驚きもの」と言ってもよいでしょう。

ダイアライザーの種類と適用

ダイアライザー

みなさんお馴染みの現在のダイアライザー

ダイアライザーは生体適合性・溶質透過性・透水性・機械的強度など、多くの点で改良され進化を遂げています。材質は、大きくは合成高分子と植物繊維(セルロース)に分けられ、ポリスルホン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエステル系ポリマーアロイ(PEPA)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVAL)、セルローストリアセテート(CTA)など様々なものが開発されました。カタカナばかりでわかりにくいですね。

現在では、最も生体適合性に優れるといわれているポリスルホン(PS)系が主流になっています。それでも体に合わない方もおられます。生体不適合が起きると、透析を開始して血圧が急激に低下したり、体調不良を起こしたり、透析の回路内で凝固してしまうことがあります。このような場合は生体不適合を疑い、ダイアライザーの変更を検討します。

体に悪い物質を除去し、体に必要な物質を逃がさない、透析中に血液が固まりにくい、ダイアライザー自身に体に悪い物質をくっつけて除去するなど、ダイアライザーには多様な条件が求められ、材質ごとにそれぞれ長所・特徴があります。しっかりと安全な透析ができるよう、患者さんに合ったダイアライザーを選択し使用しています。(T.O)

Voice  臨時透析を受けた患者さんから

臨時透析で田端駅前クリニックをご利用いただいた患者さんの声(アンケート)をご紹介します。J.Sさん、Y.Hさん、ありがとうございました。またのご利用お待ちしております。

リラックスして受けられました。またお世話になります。

今年は雨と風で桜もあっという間でした。
花見酒をどうぞ。

初めての出張での臨時透析でしたが、待ち時間もほとんどなく、スムーズにかつ親切に対応していただきました。

透析導入後まだ1カ月弱の中で、不安もあったけど親切なスタッフの方のおかげでリラックスして受けることができました。

チェアでの透析も初めてでしたが、好きなDVDを観ながら過ごせたのであっという間に4時間が終わったという感じです。椅子の座り心地も良く楽に受けられました。

また東京出張の折はお世話になります。今日はありがとうございました。(J.Sさん)

スタッフのホスピタリティが高く安心。

6時間透析にも対応してくれ、開始時間もこちらの都合に合わせてくれるので大変ありがたいです。

受付の方、技士の方、スタッフのみなさんのホスピタリティが高くて安心して通院できます。

クリニックの場所がわかりやすくて便利です。ゲスト透析の時にクリニックの場所がどこかわからないことが多いので助かります。

クリニックによって、入室までの流れが違いますが、どういうシステムなのか案内してくれるのでありがたいです。利用者としてはどういうシステムなのかわからないのが不安なので、きちんと案内してくれるのは助かります。ロビーが綺麗で、待ち時間もストレスがありません。(Y.Hさん)

災害対策委員会だより①

いつ地震に遭うか――家庭での日頃の備え、訓練が重要

2年前の朝日新聞に「あなたはいつ地震に遭う?」という特集記事がありました。気象庁のウェブサイトで掲載されている参考情報をもとに、1923年以降に発生した大地震について発生した曜日ごと、および時間帯ごとにまとめており、興味を持って読みました。

それによると、東日本大震災と鳥取西部地震は平日の昼間に発生し、残りは平日の夜か早朝、曜日は土曜日か日曜・祝日、さらに時間帯は勤務時間外に遭遇することが多いとのことでした。

家庭内での訓練の重要性を改めて認識させられた内容でした。

私の住む横浜市では、9月に防災訓練が避難所となる小学校で行われます。市には災害時の飲料水を供給する2tトラックが17台ありますが、災害により断水した場合には災害拠点病院に主に輸送するため、飲料水は1人1日3Lとして3日間分を準備して欲しいと市は市民に要請しています。なるほど、納得でした。

避難所となる小学校の備蓄庫にも最低数しかなく、自宅が倒壊しどうすることも出来ない方々のための備蓄との説明に、これは日頃から家庭での備えがとても大切であると、これも納得でした。

さて、皆さまのご家庭では大規模災害に対する備えは万全でしょうか?

Oasis Medicalの万一の備えは

私たちOasis Medicalでは、透析患者さまの治療後の帰宅困難など万一に備え、アルファ米、飲料水、おかず、缶詰パン、簡易ガスコンロ、簡易トイレ、ラジオ、ランタンなど様々な備品を用意しております。

東日本大震災に学んだこと――避難所における感染症対応

6年前に発生した東日本大震災では被災地での避難所生活が長期にわたり、身体的にも精神的にも多くの障害が発生しています。

また、大規模災害では被災地の全員が被災者になります。被災直後から集団生活においては、被災者同士が協力して生活していかなければなりません。そうした生活インフラを失った厳しい環境のもとでの共同生活の中では、感染症の発生が公衆衛生面での重要な課題となります。

そこで今回は、私たち医療人が過去の大規模自然災害から学んだ感染症の予防についてお話しします。私たちの使命は災害時においても人の命を第一に考えて行動することと考えるから、です。

感染症から身を守る「衛生管理的行動」を

地震などの大規模災害では上下水道の破綻や居住環境の変化、さらに衛生害虫や媒介動物の発生により、感染経路の質的・量的な変化が現れます。一方、避難者は体力の消耗や睡眠・栄養不足、精神的ストレス、自然免疫の低下など災害弱者となる可能性が高く、多くの困難に遭遇します。

災害後の特異的な感染症としては、破傷風、ガス壊疽、外傷後の感染や誤嚥性肺炎などがあります。避難所内での生活では、インフルエンザ、麻疹、風疹や手足口病、ムンプス、水痘、髄膜炎(小児)、日本脳炎、ツツガムシ病、皮膚感染として炭疽・疥癬、消化器感染症としてノロウイルスなどによる各種食中毒が見られます。

避難所生活が長期にわたる場合には、衛生環境の悪化を原因として、A型肝炎、結核、動物由来の感染症として、レプトスピラ症などに注意が必要となります。

震災後の感染症発生原因についての調査結果から把握された課題では「トイレが使用できず新聞紙の上に排泄し、丸めて捨てていた」、「水道が使用できず汚れた手を洗うことができずにプールの溜まり水で洗っていた」など、飲料水以外に生活用水の確保も感染症の予防・拡大防止に重要であることが改めて理解されました。

避難所内で個人の衛生管理的行動として、生活者を感染症から守る手段として、ぜひ覚えていただきたい内容を下記に示します。

  • ●咳やくしゃみの際は鼻や口をティッシュで覆い直ちに側近のゴミ箱に捨てる、その際は擦式アルコール手指消毒薬で手指衛生を行う。
  • ●食品を扱う際には衛生的な手順で行う。
  • ●食器や飲料容器を誰とも共有しない。
  • ●個人のケア用品(櫛・剃刀・歯ブラシ・タオル)は誰とも共有しない。

最後に、大規模災害はいつ、どこで発生するかわかりません、日頃からの備えと防災に関する知識は常に頭の中に入れておきたいですね。

次回は「透析患者さんにおける災害対策について」お話をいたします。(M.I)

2018平昌(ピョンチャン)
冬季オリンピックの韓国へ

アットホームで韓国風ランチが美味しいボルミヨンセ内科医院

2月6日(月)11時に釜山にある「ボミルヨンセ内科医院」に入室しました。病室用パジャマは無料貸し出しで、個別更衣室も鍵付きロッカーもスリッパもありました。海外では稀ですが、韓国のサービスは日本に近いという印象です。

11時45分から5時間の透析をスタート。コンソールもダイアライザーも日本メーカーのものでオフラインHDFです。穿刺はチーフの看護師さんが担当してくれて無痛(ほっ)、1時間おきの血圧測定の数値は筆談か英語で伝えてくれます。

美味しい韓国風ランチ(大盛りキムチ)

12時15分頃になると昼食の配膳、韓国風ランチです。厨房が病院内にあるそうで出来立てホカホカのスープやご飯が美味しい!キムチは昼からてんこ盛り(^_^)。さらに昼食が終わる頃になると看護師さんが各ベッドをまわりお菓子や飴のサービスをしてくれます。韓国っぽい味?の飴をいただきました。

テレビは多チャンネルで日本の番組が見られる「チャンネルJ」に看護師さんが合わせてくれました。無料Wi-Fiも利用できます。看護師さんにスマホを渡したらすぐにパスワードを解除してくれ、利用可能になりました。親切でアットホームです。透析医療費は25万ウォン(2万4,420円)ですが、帰国後約9割が還付されます。

患者の自己管理を促す?厳しい韓国の医療制度

院長のイ・ドンヒョン先生から韓国の透析事情を聞きました。

韓国の透析人口は8万人弱、9割が外来維持血液透析患者で1割が腹膜透析だそうです。残念ながら透析に関する医療保険制度は日本ほど充実しておらず、透析1回約1万8,000円と日本の約60%です。そのため透析時間は4時間以下がほとんどで、5時間透析はかなり珍しいとのこと。私の7時間長時間透析には非常にびっくりされていました。

そもそも、透析時間によって診療報酬が増える仕組みが韓国にはないため、長時間透析している施設は皆無に等しいとのこと。患者自身も韓国の厳しい制度を理解しているためか、体重増減は週末中2日空きでも1~2キロ前後で、皆さんの自己管理がよくできているそうです。「食べ過ぎた~、飲みすぎた~」と言って透析を延長する患者はほぼいないとのこと。また在宅血液透析は韓国全土見渡してもほんの少しの患者さんしか実施していないとのことです。

続いて『社団法人韓国腎臓障害者協会』へ

韓国腎臓障害者協会の
シンボルマーク

翌2月7日、今度はソウル市にある『社団法人韓国腎臓障害者協会』(日本の全国腎臓病患者協議会に相当します)事務局を訪問しました。会長のキムセリョンさん、事務局長・イヨンジョンさんをはじめ、主な地区の会長さんたちが迎えてくれました。

韓国の透析患者数8万人のうち協会患者会員は1.2万人。会員になるには、毎月寄付を納める必要がありますが、金額はいくらでもよく、生活保護や年金で生活の貧しい患者さんでも入会できる仕組みにしています。

役員の皆さんと(右筆者)

2カ月ごとに透析お役立ち情報、移植情報、各地域の催しや勉強会情報、病院詳細情報など情報満載の新聞を定期刊行しています。

献腎移植の待機平均年数は7年で、日本に比べると倍近く早い。

中国や東南アジアに移植手術を受けに行く患者も多く、キムセリョン会長も中国で腎臓移植したそうです。

海外旅行でも経済的負担が少ない日本の医療制度

韓国は保険による還付制度がなく、韓国人が海外で透析をすると医療費はすべて自己負担になります。海外旅行をしたくても二の足を踏んでしまうのです。中長期で日本を旅行する場合、日本では透析をせず、一旦LCCなどで釜山へ戻り、そこで臨時透析をして再度日本の同行者らのもとに帰る。こんなことをする韓国人が大勢いるそうです。

日本の医療制度では海外で透析した場合でも、2~3万円の還付金があることに韓腎協の皆さんはびっくりされていました。逆に、そんなに還付してもらえるのに、日本人はなぜもっと海外旅行に行かないのか?韓国に旅行に来ないのか?と質問され困ってしまいました。

来年2月には、2018平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック・パラリンピックが開催されます。現地平昌でフィギュアスケートやスキージャンプ観戦を楽しみたい方も多いと思います。平昌・ソウル・釜山・仁川などで日本語・英語の通じる透析病院の紹介をお願いし、快諾を得ました。皆さんもピョンチャン冬季五輪、韓国旅行を楽しんでみませんか。(株式会社旅行透析 池間真吾)

編集部から

フィンランド・ヘルシンキで開催された世界フィギュアスケート選手権2017、男子は、羽生くんが迫力あるパーフェクに近い演技で大逆点、金メダルを獲得しました。日本人ファンもたくさん(ほとんどが女性)現地で応援していました。来年、韓国平昌での冬のオリンピックが楽しみです。

K-popや韓流ファンの方も多い韓国、旅行透析社では韓国への旅行透析のご相談に応じています。(Tel.0980-79-0876)(D.S)

Oasis Heart 編集部 医療法人社団Oasis Medical 内
〒114-0014 東京都北区田端1-21-8NSK ビル4F
TEL03-3823-9060 FAX03-3823-9061

東京での夜間透析、臨時(旅行等)透析はアクセスのよい
東京新橋透析クリニック(03-6274-6320 www.toseki.tokyo)、
田端駅前クリニック(03-3823-9060 www.tbt-toseki.jp)

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