田端駅前クリニック院長のブログ

間違いだらけの透析医療 恐ろしい「糖尿病」の真実とは?

恐ろしい「糖尿病」の真実とは?

 

近ごろ、頻繁に耳にする「糖尿病」という病気をご存知ですか?

ご存知ですよね。

 

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(すいません、決して馬鹿にするつもりはありません)

一般的に耳にしますが、実はその割に正

確に知っている人は少ないかもしれません?

あなたも無関係ではない「糖尿病」について、

少しだけ知っていただきたいと思います。

例えば、ただ「尿から糖が出る病気」だと思っている方も

少なくないのではないでしょうか。

Inscription sugar made into pile of white granulated sugar
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確かに間違いではありません。

しかし、残念ながら、

実際はそんな単純なものではありません。

 

糖尿病と診断されても、

あまり自覚症状がありませんので、

そのまま放置しているケースが非常に多いのが現状です。

放置し治療をしないで、

そのままにておくと重大な合併症を引き起こすことに

なってしまいます。

こんな統計があります。

厚生労働省の「2014年患者調査」によると、

糖尿病の患者数は316万人となり、

過去最高となりました。

 

糖尿病は50歳を超えると増えはじめ、

70歳以上では男性の4人に1人、

女性の6人に1人が糖尿病をもっています。

何と男性の25%、女性の17%にも達します。

糖尿病が強く疑われる人を含めると

その数はさらに増えることになります。

さて、ここで少し専門的にお話ししますね。

糖尿病で血糖が高い状態が続くと、

血液中の糖が悪さをします。

何と血液中の糖は恐ろしいことに、

血管を傷つけ血管に負担をかけます。

すると、まず血管の中でも特に細い毛細血管が

ダメージをうけます。

そしてその結果、臓器や細胞を傷つけることになります。

これが糖尿病の3大合併症といわれる

「腎症」「神経障害」「網膜症」です。

Young male holding his back in pain. On a white background
Young male holding his back in pain. On a white background

つまり、臓器でいえば腎臓、神経、目です。

Beautiful woman eye with long eyelashes. asian model
Beautiful woman eye with long eyelashes. asian model

そして、次に影響を与えるのが太い血管です。

糖尿病は動脈硬化を進展させ

心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を引き起こします。

いや、実は結構怖い病気ですね。

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糖尿病にかかりやすい人、かかりにくい人

 

糖尿病というと、その昔は贅沢病と言われてきました。

過食による肥満が原因だとか、

運動不足で生活習慣が乱れていることが原因だ

などと言われてきましたし、

あなたもそんなイメージを

もっているのではないでしょうか。

しかし、実際は必ずしもそればかりではありません。

確かに日頃のあまり良くない生活習慣を積み重ね、

肥満になった結果であるということも言えますが、

そういった人達ばかりが糖尿病になるわけではありません。

生活習慣だけではない、糖尿病の真実

 

実はやせ型でも糖尿病になる人は大勢います。

血液中の糖は膵臓から出るインスリンという

ホルモンに関係しています。

日本人はそもそも欧米人に比べてインスリン分泌能が

低い傾向にあります。

インスリン分泌が不十分なことで、

血糖値が下がらずやせ型でも糖尿病になってしまうのです。

 

 

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これは欧米人の肥満によるインスリン抵抗性とは対照的です。

日本人の糖尿病は後天的要因である生活習慣の要素も

大きいですが、

遺伝素因や人種などの先天的要因も糖尿病の発症、

進展に強く関与しております。

 

糖尿病と腎臓の関係とは

 

糖尿病腎症は糖尿病にかかってから

10~20年経過して発症するといわれています。

早期には微量アルブミン尿が、その後蛋白尿が出現します。

糖尿病が徐々に腎機能を低下させます。

そして、腎臓が全く働かない状態、

つまり最終的に腎不全に至ってしまいます。

現在、血液透析を始める患者さんの原因疾患で

もっとも頻度が高く約40%に到達しようとしております。

 

糖尿病は本当に怖い病気なのか?

 

あなたが糖尿病にかかっても初期では

ほとんど症状がありません。

せいぜいあっても喉が渇いて、尿が沢山出るくらいです。

だから、知らず知らずのうちに進行してしまうのです。

ここが糖尿病の恐ろしいところです。

繰り返しますが、糖尿病は、自覚症状がありません。

そして、気づかないうちに進行しています。

このように、糖尿病は知らない間に全身をむしばむ病気

「サイレントキラー」といわれています。

 

Paper bag with the word diabetes filled with healthy foods
Paper bag with the word diabetes filled with healthy foods

しかし、心配する必要はありません。

裏を返せば糖尿病は完治することはありませんが、

うまく付き合っていけば、

それ自身で命が奪われるということはありません。

どうです。少し安心したでしょう。

つまり、先ずは血糖コントロールをしっかり行うことです。

そして、合併症の管理ができていれば、

糖尿病も過度に恐れる必要はないのです。

糖尿病について、

更に詳しくお知りになりたい方は

こちらを参考にしてください。

糖尿病チャンネル:糖尿病の基礎知識から透析まで

http://tonyo-ch.com

後悔しない透析医療

 

今さら聞けない、そもそも腎代替療法って何だ?

透析医療、人工腎臓、人工透析、夜間透析、

オーバーナイト透析、在宅透析等など、「透析」という用語

は頻繁に使われています。

透析医療に関わっている人は当たり前のように使う

専門用語ですが、本当に「透析」の事を正確に知っている方

がどの程度いるのでしょうか?

時々、疑問に思うことがあります。

 

Asian man in a lab coat giving a shrug on a white background
Asian man in a lab coat giving a shrug on a white background

患者さんの中には

「別に知っていようが、知らなくても自分とは無関係」

といいう方がいます。

もちろん、知らなくても透析医療を受けることが出来ますし、

それはその方の価値観といえばそれまでです。

私は別に、

そこにクレームを付けようというのではありません。

 

知ることで幸せになる

 

我々のクリニックは、透析の患者さんは大変な事も多いと思いますが、

少しでも患者さんに幸せになっていただくことを目指しています。

これが我々の本質です。

Oasis Medicalは患者さんの人生を豊かにし、満足していただきた

いと考えています。

実はこのようなデータがあります。

透析患者会の全国腎臓病協議会の調査によると、

知識を持っている患者さんと

知識が不足している患者さんでは、

透析医療に対しての「満足度」が異なるという

事が明らかになりました。

3d man student and book on white background
3d man student and book on white background

 

端的に言えば

透析について知識を持っている人のほうが、

満足度が高いのです。

つまり、少し幸せ感が上がるのです。

このようなことから、少しでも患者さんが満足し、

幸せになっていただければと知識や情報の共有を考えています。

さて、前置きはさておき、スタートしましょう。

腎臓が機能しない状態=腎不全が進行し

末期腎不全になりますと、ご承知のとおり、

生命の維持が困難になってきます。

こうなりますと、

何とか腎臓の代わりとなるものが必要になってきます。

この腎臓の代わりになるもの、

この治療法のことを腎代替療法といいます。

あなたを助ける3つの方法とは?

 

腎代替療法は

大きく分けて透析療法と腎移植からなります。

そして、透析療法には血液透析と腹膜透析(CAPD)があります。

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「あれっ、そうだったの?」

とこのことを血液透析患者さんで

初めて耳にする方もいると思います。

実はこれが問題なのです。

3種類の治療法があるにも関わらず、

そのうちの1つしか知らされていないケースがあります。

当然1つの治療法しか聞いていないので

その治療法を選択することになるのです。

患者さんの年齢や原疾患、合併症を考慮し、

医師が判断してその治療法を勧めることはあると思います。

しかし、

どういう状況であれ治療法について

患者さんは知る権利がありますし、

医師には伝える義務があるのです。

全てのことを伝えたうえで、

総合的に判断して特定の治療法を選べば、

少なくとも患者さんが知らないと

いうことはなくなるはずです。

全国腎臓病協議会の調査

「透析患者の行動選択に関する実態調査報告書」

によれば、血液透析患者さんのうち、

腎代替療法全てを知っていた患者さんは

42%しかいませんでした。

これには驚きました。

実に58%の人が知らされていないのです。

ですから、少しでもこのブログで情報を提供できればと

思います。

今更と思うかもしれませんが、一通り簡単に触れたいと思いま

す。

Female KIDNEY anatomy x-ray posterior view
Female KIDNEY anatomy x-ray posterior view

 

血液透析について

 

皆さんがイメージしている透析とは血液透析

を指すことが多いと思います。

簡単にいえば、

シャント血管から血液を取り出し、

ダイアライザ-を通過してきれいなった血液を体に

戻すという治療法です。

患者さんはその間、

ベッドに横になるか椅子に座るかして透析を行ないます。

それを1回4時間以上、週3回継続していきます。

血液透析をされている方にとっては、

生活の一部になっていると思いますが、

されていない方はイメージがわかないと思います。

透析中はシャント肢をまっすぐ伸ばしたまま

動かすことができませんが、

反対の腕は使うことができます。

我々のクリニックでは、チェアーで本を読んだり、

テレビのリモコン操作し、

テレビを見たり、

映画を見たり、

パソコンでインターネットを楽しんでいる方

もいらっしゃいます。

また、お手洗いは言っていただければ、

透析を中断して行くことができます。

我々のクリニックでは、

透析中に出来ることは何でも

出来るようにしたいと考えています。

歩きながら透析ができる持ち運び型の透析器ができる日も近いか

もしれません。

腹膜透析(CAPD)について

 

先ほどお話しましたが、透析療法のもう一方は

腹膜透析(CAPD)でしたね。

腹膜透析は自分の体の中にある腹膜を使った透析方法で、

血液透析とは全く違った手法になります。

腹膜は腸などお腹の中(腹腔)の臓器を覆っている薄い膜です。

この膜を利用して血液をきれいにします。

凄く不思議ですね。

お腹に専用のカテーテルという細いチューブ

を埋め込む手術を行い、

この管を使用して透析液を出し入れし透析を行ないます

(通常1日4~5回)。

腹膜透析の最大のメリットは通院が月1回程度で

自宅や職場など

医療施設以外で透析を行なうことができる点です。

透析液が常時お腹に満たされていて、

腹膜を介して24時間常に透析を行っている状態になります。

このため、連続した透析となり、

体液や血圧の変動が少なく心臓をはじめとする

からだへの負担が血液透析と比べて軽いことです。

APDという夜間寝ている間に透析を行う方法もあります。

 

腎移植について

 

腎移植は年間1500件前後行われています。

そのうち約1300名は生体腎移植、約200名は献腎移植です。

唯一の根本的治療であり、

移植後は健康な人とほぼ同様の生活が可能で、

5年生着率は90%以上です。

素晴らしい治療法ですが、

免疫抑制剤を生涯内服する必要があり、

定期的に外来受診を行ない、

感染症や合併症に対する予防や治療を行なう必要があります。

残念ながら件数も少なく、

透析を受けながら献腎移植を待っている登録患者さんは

約1万3000人であり、

そのうち約2%弱の方のみしか

腎移植を受けられていない状況です。

このように、

腎代替療法には3種類の方法があります。

また、腹膜透析をしながら血液透析も行うという

併用療法もあります。

腎不全→血液透析ではなく、

様々な選択肢の中から選ぶ治療法の1つであることを

わかって頂ければと思います。

選択は患者さんご自身が主体的にするものです。

 

医療者はあなたの良きアドバイザーとして

考えていただければと思います。

 

テレビ東京の番組 慢性腎臓病、CKD、サイレントキラー

サイレントキラーのこと知りませんでした

 

本日、テレビ東京で慢性腎臓病の特集があります。

この中で「サイレントキラー」という言葉が使われていますが、

恥ずかしながら、実は腎臓専門医の私には初耳でした。

勉強不足かもしれませんが、改めてインターネットで調べるてみ

ました。

webioによると、

危険を自覚しないまま放置され、知らないうちに進行し、ある日突然命にかかわる状態となり、初めてことの重大性に気が付く病気のことをいいます。生命の危機を招く恐れがあるため、「沈黙の殺人者 (Silent Killer)」と呼ばれています。代表的な病気に高血圧があります。生活習慣病も、その多くが自覚症状が少なく、放っておくと脳卒中や心筋梗塞を発症するため、サイレントキラーといわれています。(出典:Webio)

沈黙の殺人者とは、何やら物騒ですね。

もう一つのキーワードはCKDです。CKDは腎臓専門医の私の専門

ですが、詳細は腎臓学会のホームページにCKDガイドラインが

詳しく掲載されています。

http://www.jsn.or.jp/guideline/ckdevidence2013.php

 

その一部を紹介しますと、「CKDとは

2002 年に米国で提唱された CKD( chronic kidney disease :慢性腎臓病 )

の概念は,現在,世界中に普及 している。

CKD は末期腎不全へと進行する危険因子であるのみならず,心血管

疾患発症の危険因子でもある.したがって,その早期発見と対策の重

要性が喫緊の課題として認識されている。」

とあります。

CKDが進行しますと、慢性腎不全となり、透析が必要となりま

す。

腎不全の予防のためにも、正しい知識が必要になりますね。

詳しくお知りになりたい方は、こちらを参照ください。

http://www.jsn.or.jp/guideline/ckdevidence2013.php

 

間違いだらけの透析医療 長生きするためのリン?

 

人工透析の患者さんは、よくリンを減らすように言われると思い

ます。

おそらくあなたもそうだと思います。

なぜ減らす必要があるのでしょうか?

それは、リンが高いと長生きできないことがわかったからです。

heart shape form by various vegetables and fruits
heart shape form by various vegetables and fruits

 

 

リンと体のすごい関係とは?

何故でしょうか?

そのメカニズムを今回お話ししたいと思います。

透析患者さんの血液中にリンが増加すると、

カルシウムと結合して体の色々な部位に沈着します。

このリンとカルシウムの結合体が、

様々な症状を引き起こすことになります。

Pills with calcio CA element Dietary supplements. Vitamin capsules. 3d
Pills with calcio CA element Dietary supplements. Vitamin capsules. 3d

 

皮膚では激しい痒みに悩まされたり(本当に嫌ですね)

関節の周囲では沈着したリン酸カルシウムの影響で

強い痛みを起こしたり、

関節の変形や腫脹などを引き起こします。

それだけではありません。

血管壁にもリン酸カルシウムが沈着し、

動脈硬化を増悪させ

心筋梗塞や脳血管障害を引き起こしたり、

手足の末梢循環障害による痛みやひどい時には、

壊死などをもたらします。

このようにリンが多いと、

皮膚や骨といった皮膚・筋骨格系だけではなく、

血管や心臓、脳血管といった部位にまで影響を与えます。

透析患者の死因の1位とは?

透析患者の死因の

1位は心不全、

4位が脳血管障害、

5位が心筋梗塞です。

透析を長く続けていると

心臓や脳血管障害による死亡率が上がります。

 

あまり知られていない長生きの秘訣とは?

これまでお話しした通り、

その原因が血清リンの上昇といわれております。

逆に言うと、

リンを低く抑えることができれば、

心血管系の病気にかかりにくくなり、

長生きすることができるわけです。

この事はわかっているようで以外と知られていないのです。

また、

高リン血症が持続すると後に副甲状腺機能亢進症となり、

副甲状腺ホルモンが骨を溶かすようになります。

すると骨から出たリンの影響で血中のリンはますます増加し

、ますます死亡のリスクが高まっていきます。

 

りんの真実、秘密のリン

リンの悪い面ばかりをお話ししましたが、

実はリンそのものは体なくてはならないもので、

細胞内にたくさん含まれています。

エネルギーを運搬したり、

カルシウムと共に骨を作る役割があります。

そして、蛋白質とリンは切っても切れない関係にあり、

ほとんど全ての蛋白質はおよそ1%のリンを含んでいる

と言われています。

体重50Kgの人が50gの蛋白質を食べると

約0.5g(500mg)のリンを摂取することになります。

roasting teppanyaki
roasting teppanyaki

 

通常、食事中のリン含有量は1日1000~2000 mgであり、

その60%が腸から体内に吸収され、

吸収されなかったリンは便と一緒に排泄されます。

便の中には400mg程度のリンが含まれています。

毎日の少しの差が大きな差になる事実

つまり、

透析の患者さんは毎日便秘をしないように配慮することも

大切になります。

腎臓が正常であれば吸収されたリンは

全て尿から排泄されます。

しかし、週3回1回4時間の血液透析では1回に1000mg

しかリンを除去できず、

1日に換算すると400mg程度しか血液から

取り除くことができません。

 

リンはこのように食べ物から体の中に入ります。

一言で食べ物といってもリンを多く含む食べ物、

リンが少ない食べ物があります。

リンを多く含む食べ物には何があるでしょうか?

ひとつは先ほどお話ししたとおり、蛋白質を多く含む肉、

小魚、卵、乳製品、豆類です。

また、保存料としてリン酸を添加しているもの、

例えば魚肉加工品(かまぼこ、はんぺん、魚肉ソーセージ)

やインスタント食品、

ベーコン、ハム、ソーセージ、冷凍ハンバーグなどに

多く含まれています。

 

成功はあなたの手の中にある。

さて、これからが本題です。

あなたのアクションには2つ視点があります。

その第一は、リンを血液中に増やさない事です。

これはあなたがコントロール出来る事です。

医師やナースから食事制限を言い渡されるのは嫌ですよね。

医者の私でも嫌です。

しかしこう考えてはどうでしょうか。

実は、コントロールは自分の自由意志で可能だということです。

操縦桿を握っているのはあなたです。

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あなたがコントロールすることができるのです。

もしコントロールを失敗したら?

どうするかという疑問が残るかと思います。

心配いりません。余分なリンは薬を使って

除去することができます。

これが第二のアクションです・

また、前回もお話ししましたが透析時間を延ばし、

長時間透析を行うことで血液中のリンは減少します。

重要なポイントは、

あなたがコントロールできるということなのです。

しかも失敗もありです。

薬や透析はセーフティネットと考えてはどうでしょうか。

少し気持ちが楽になりませんか。

そしてあまりストイックになりすぎてもダメです。

肉や卵を全く食べないと良質な蛋白質が不足するので、

毎食バランスよくとることが大事です。

これ、いいと思いません。

あなたの自由意志で透析をより快適に

過ごしてはいかがでしょうか?

間違いだらけの透析医療ー成功する水分管理の方法とはー

水分の管理について

透析では水分の管理が重要とあなたも指摘されることが度々ある

と思います。

水やコーヒー、お茶といったものを制限することだけが

水分の管理だと勘違いされている方を多く見受けます。

ここで断言しますが、これは間違いです。

この点に関して、これからお話しましょう。

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実は、水分は重要ですが、水分と塩分の間には密接な関係があり

ます。

普通の人でも塩分を多くとると喉が渇き、水分を沢山摂取すると

塩分が欲しくなります。

これは、体が塩分(ナトリウム)濃度を一定に保とうと働くため

に起こります。

塩分をとれば、必然的に身体の塩分の濃度は高くなります。

それを、薄めて一定の濃度にするためには、外から水分を入れる

しか、方法はありません。

もう少し専門的に言うと、

ヒトの血液中ナトリウム濃度は140mEq/L前後に保たれており、

塩分を摂取すると血液中のナトリウム濃度が上がり、

水を飲んで薄めようという身体の機序が働きます。

これは、あなたの意思とは無関係です。

逆に水を沢山飲むと、血液中のナトリウム濃度が低下し、

塩辛いものが欲しくなります。

このような現象は血液中の塩分濃度を一定に保つために

人間の体が自然と行います。

したがってなかなか、我慢することができません。

このことから結果的に水分を制限するためには、

塩分摂取を控えることがその結果として水分摂取を抑制し、

水分制限になります。

ここが重要なポイントです。

 

塩分を制する者が水分を制す

1回の血液透析での除水量は体重の3~5%以内が理想とされております。

ここで少し計算してみましょう。

体重60㎏であれば透析間の増えが1.8~3.0㎏となります。

単純に計算すると、3㎏の体重増加は3リットルの体液増加を

表します。

血液のナトリウム濃度を140mEq/Lとすると、

増加したナトリウム量は、140mEq×3L=420mEqとなり、

塩分1gがナトリウム17mEqに相当するので、

420÷17=24gとなります。

これが3日間で起こったとすると、

1日当たり8.0gの塩分を摂取したことになります。

 

水分を調整するのではなく、塩分を調整する事が成功への道

言い換えれば、塩分を8.0g 摂取すると、

自分の意志とは関係なく

体の塩分濃度調整のために

体重が1㎏増えてしまうことになります。

このように増加する体重は塩分摂取量によって決まって

きてしまいます。

くりかえしますが、これはあなたの意思とは無関係です。

従って、体重増加が多い場合は、

塩分制限をしないとなかなか体重増加を

抑えることができません。

私たちが水分のみを制限するのは非常に苦痛で困難です。

ヒトは喉の渇きに合わせて水分を摂取するので、

喉の渇きを起こさないようにすることが大切です。

通常の人の1日の塩分摂取量の目安は10gとされておりますが、

透析患者さんの1日の塩分摂取量は6gと

厳しい制限がされています。

ラーメン1杯に含まれる塩分が約6gであり、

それだけで1日に必要な塩分を摂取してしまい、

体重増加につながります。

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このように水分をコントロールするには塩分を

うまくコントロールできれば、

それほど難しいことではありません。

つまり、塩分が成功の鍵という事なのです。

塩分を制して透析中の下肢つれや血圧低下からおさらばしましょう。

 

 

 

 

間違いだらけの透析医療 シャントを長持ちさせる秘訣とは

シャントとは何か?

今回は、血液透析にとって重要なシャントの話を

しましょう。

血液透析では週3回、1回4時間程度で体内に蓄積した

老廃物の除去を行わなければなりません。

効率的に透析で老廃物を血液から除去するためには、

大量の血液を取り出し、体外へ循環させる必要があります。

前回説明した血流量がそれに当たります。

通常、採血や点滴で使用する静脈からとれる血流量は

せいぜい数十ml程度です。

血液透析で体外に循環させる血流量は200~300ml/分であり、

これでは透析に必要な血流量を得ることはできません。

そのため内シャントと呼ばれる手術を行い、

動脈血が直接静脈に流れるようにします。

そうすることで、静脈には大量の血液が流入し、

血液透析が可能となります。

しかし、本来ない血液の通り道を人工的に作成しているので、

つまってしまうことがあります。

つまってしまうと、透析が出来なくなってしまいます。

シャントは患者さんにとって大変重要なものです。

シャントをどのように管理するか?

 

シャント内の血液は24時間常に流れており、

シャントのトラブルを早期に

発見し、閉塞するのを防ぐことが重要です。

シャント閉塞は様々な要因で突然起こりますが、

何らかの前兆を伴うことがあります。

比較的多いのが、狭窄を起こし、閉塞してしまうパターンです。

シャントが狭窄すると、音やスリル(手で触るとザーザーした感

触)に変化があります。

「見る」「触る」「聴く」が重要な理由

また、シャント感染を早期に発見するために、発赤や腫脹などの

感染兆候を見逃さないことも大切です。

このように、シャントの管理には

「見る」

「触る」

「聴く」

といった基本的なことが重要であり、

そのためには日頃から注意深くケアする必要があります。

日常の管理が大事

  • 1日1回はシャントの音、スリルを確認し、

ゴーゴーというシャント音がするか、

ザーザーというスリルが触れるかを確認してください。

  • シャント感染や出血を防ぐため、

透析日は入浴しないでください。

また、透析前はシャントの腕をきれいに洗いましょう。

  • シャントは圧迫しないでください。

シャントを圧迫すると、血液の流れが悪くなり、

閉塞することがあります。具体的には、

シャント肢で腕枕をしない、

腕時計をしない、

ハンドバッグや重い荷物を腕にかけない

(持つのは構いません)、血圧を測らないなどです。

シャントは上手に付き合っていけば、

10年以上トラブルなく経過することもあります。

御自分のシャントを日頃から観察し、

変化に気付くことが、シャントを長持ちさせる秘訣です。

間違いだらけの透析医療

第2回は血流量(QB)について

 

血流量(QB)とはシャントから血液ポンプを使って血液を取り出し、ダイアライザに流入させる血液の速度をいいます。

血流量は透析時間(前回、時間がながければ長いほど透析の効率が上がるいうことをお話しました)

と同様に、透析効率を上げるために重要な要素であります。血流量に比例して小分子尿毒素は除去されていきます。

 

長生きしている人の習慣

2009年の日本透析医学会の報告に血流量と生命予後を調査したものがあります。

少しむずかしいかもしれませんが、出来るだけ簡単にお話しますね。

血流量200ml/分を1とすると、血流量150未満では2.8倍も死亡リスクが高いことがわかります。

何と死亡リスク2.8倍ですよ

血流量と死亡リスク

 

血流量200ml/分に比べ300ml/分は40%以上も死亡リスクが低くなっております。

透析量や栄養因子で補正すると、血流量150未満では1.5倍、150以上180未満では1.2倍まで低下しますが、傾向は同じです。

昔からQBを上げると「心臓に負担がかる」、「血圧が低下する」と言われておりました。

これってあくまでも想像の産物ですね。

根拠を調べずに、直感的に言われてきたことがまことしやかに、常識のごとく定着してきたのです。

実は血流量が増えても問題はありません。

 

2013年の日本透析医学会における透析処方のガイドラインでは、

本邦の透析現場において血流量400〜500 ml/分程度では、アクセ

ス血流量の増加、心機能や血圧の急激な変化は認められておりま

せん。

ということは、これまで言われてきたことは根拠がないということになります。

実際、400〜450 ml/分以上の血流量を用いるhigh efficiency

dialysis でも死亡リスクの増加は認めておらず、またより多い血流

量で透析を行った海外の研究においても、高透析量群では心臓関

連死は増加しておりません。

健康な腎臓の血流量は約1000ml/分で内シャントの血流量は500〜

1000ml/分であることを考えれば、腎機能が廃絶した状態でのシ

ャント血流が循環器系に悪影響を及ぼすとは考えにくいです。

このように血流量増加による血圧低下や循環器系への負荷は今で

は迷信となっています。

 

幸せに、そして長生きしたいですか?

それでは、「血流量を増やしさえすればいいんじゃないの?」こ

んな疑問が出てきます。

しかし、血流量が多ければ多いほど効率が上がるという単純なものでもありません。

血流量を増やしたぶん、ダイアライザを大きな膜面積のものに変

更したり、血流量に見合う透析液流量(一般的には500ml/分の施

設が多いです)に上げなければ変化は少ないです。

患者さんの限られた治療時間を有効に活かしつつ、近年の高機能

ダイアライザの性能を充分に引き出すためには、血流量と透析液

流量の比率が1:2 程度が効果的であると言われておりますが、絶

対的な指標ではなく、個々に合わせた適切な血流量と透析液流量

の設定が望まれます。

難しいことは、さておき、重要なのは透析時間と血流量です。

この2つの要素を最適にすることで、何が起きるのでしょう?

冒頭にお話したとおり、あなたの死亡のリスクが減るのです。

これは画期的な事だと思いませんか?

毎日の透析で少しの工夫が大きな差になってきます。

毎日の透析の習慣が大きな差になってきます。

透析の時間が短く、血流量が低いと、透析が不十分となり死亡リ

スクを上げる事になります。

それを補うために、様々な薬剤を使用することになりますが、

かえって身体にダメージを与えることにもなりかねません。

重要なのは、充分な透析、最適な透析を行うことです。

日々の透析が極めて重要であることを理解していただければと思

います。

 

長時間透析について

こんにちは

院長の青木竜弥です。

 

透析医療に携わって10数年。

 

私なりに思っていることや感じていることを綴りたいと

 

思います。

 

第1回は透析時間について。

 

透析時間って気になりますよね。

できれば透析時間は短い方がいい。

多くの患者さんがそう考えていると思います。

 

しかし、それは間違いです。

 

最初から否定から入って

 

申し訳ありません。

 

2009年に日本透析医学会から出されたデータの中には、

 

透析時間と生命予後に関するものがあります。

 標準的な4時間透析している患者さんを1とすると、

3.5時間の患者さんでは1.2倍、3時間以下では2倍も

リスクが高いことが示されています。

逆に5時間以上では0.7倍とリスクが低くなっています。

死亡リスク

現在日本では4時間透析が一般的ですが、

5時間、6時間透析を実施している施設も増えてきております。

日本国内における透析患者の10年生存率は約36%で、

6時間以上の長時間透析を行っている施設の10年生存率は80%に

まで達するという報告もあります。
この他、たとえば長期合併症である透析アミロイドーシスの原因

となるβ2-MGなど分子量の大きい物質の除去は、

透析時間が最大の規定因子で、

時間をかけないと除去できません。

 

また、短時間透析では血管内老廃物の除去はできても、

組織間液や細胞内からの老廃物除去は十分ではありません。

組織間液や細胞内老廃物の除去には十分な時間

をかけることが大切です。

 

この他、

短時間透析では急激な体液量および溶質濃度の変化により、

急激な血圧低下や下肢つれなどが出現するリスクが増加します。

一方長時間透析では透析中の血圧低下や下肢つれ、

疲労感が軽減し、掻痒感や色素沈着などの悩みも解消します。

また、貧血の改善、血圧の安定、動脈硬化進行抑制、心不全予防

など沢山のメリットがあります。

十分な透析を行うことで、内服薬が減り、食事制限も緩やかにな

ることもポイントです。

 

このように長時間透析には様々な利点があります。

透析時間が長いのは確かに苦痛だと思います。

しかし、短時間の透析がリスクを高めることを考えると、

 

長時間透析をできるだけ苦痛を軽くする工夫が必要だと

考えています。

当院ではできるだけ患者さんの苦痛を軽減するように、新たな

取り組みを致しました。

長時間透析をできるだけ苦痛なく、過ごしていただける様に

取り組みをしています。

この取り組みにつきましては、また次回お話しします。